理解語彙と使用語彙
月に一回の継承語の勉強会に参加してきました。
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海外で子育てをするにあたって、子供の言語教育をどうするかというのは大きなテーマであり、自分自身も、試行錯誤しながらの状況ではあるのですが、昨年、継承語という言葉に出会って以来、その視点に共感し、道しるべが少し見えたような気さえしています。
そして、今回、プリンストン日本語学校理事長でもあり、継承語の第一人者でもあるカルダー淑子先生がドイツをご訪問されました。プリンストン日本語学校では、いわゆる「国語」を教える「文科省コース」だけでなく、小学部から高等部まで継承語教育を行う「プリンストンコース」、「JFL(外国語としての日本語コース」という三本柱でカリキュラムを構成し、様々なバックグラウンドの生徒のための幅広い日本語教育に成功している学校です。
ニュルンベルクでは、「補習校における母語支援」と「海外で子供の言葉を伸ばす」というタイトルで講演会が二度行われましたが、両方ともに参加してきました。日本語・英語両方のテスト結果をもとに、渡米年齢と在米年数が言語力やアイデンティティに与える影響や、成功しているプリンストン日本人学校でのプロジェクト学習の具体的な内容、補習校および家庭での言語支援など、カルダー先生のご経験や研究結果に裏打ちされた、素晴らしい講演でした。
講演で使われた資料の集約版は、7月いっぱいという期間限定で、こちらに掲載されています。
先生から頂いた貴重な話を反芻しながら、なんらかの形で子供たちが自然な形で日本語での社会体験が出来るように模索していきたい、そして、子供に対して上から目線で言葉を教えるというスタンスではなく、楽しい共有体験が後々花開いていくといった事から、子供と一緒に肌で感じるような体験を重ねていきたい、と痛感しました。
先生は、我が家にも二泊滞在なさったのですが、普段のままの私たちの生活を見ていただき、個人的なお話が出来たことも嬉しく思っています。どうしても子供たちがいると、バタバタ感が色濃く出てしまいましたが、そんなところも先生は暖かい目で見守られ、時折り手を差し伸べて下さり、先生のお人柄に心があたたまる思いでした。講演を通して、そして一緒に過ごさせていただいた時間を通して、子供たちに対する愛情、ポジティブ思考がとても印象に残っています。
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